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その風格、その色、その味 どれをとっても紹興酒とは比較にならない。
酒造りの名人といわれる「杜康」氏がその昔、追っ手から逃れ南下した場所が沙州と呼ばれた長江付近であった。紹興まではいかない現在の揚州辺り。
揚州辺りの長江近辺は、良質のもち米が採れ水も綺麗な場所。その良質なもち米で酒を造ろうとしたのだろうが、追っ手がやってきたために米飯が焦げてしまう。
だが、その失敗作が香り放つ銘酒になったのである。追っ手や山の妖怪までもが好んで飲んだ、そんな伝説がある。 |
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・ もち米だけでなく紫糯米を使用。紫糯米には造血作用があり身体を補う。
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・ 完全発酵させる紹興酒よりも半発酵の黒杜酒は、アミノ酸が豊富で栄養価が高い。黒杜酒には、人体に必要な18種のアミノ酸が豊富に含まれている。
半発酵であえて糖度を残し、それは体力の回復(疲労回復)に繋がる。 |
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・ 紹興酒の色素はカラメル。
黒杜酒の色素は炭化させたもち米。色は真っ黒で黒糖を焦がしたような甘くほろ苦い後味が残る。
炭化させたお米には、身体の毒素を吸着して体外に排出させる働きがある。
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現在の中国でも、紹興酒は料理酒として使用する頻度が高くなっている。
また中国茶と同じように、特に長江のような河付近では地域の特徴あるお酒が存在する。
烏龍茶が中国茶だと思っていたのが場所により飲んでいるお茶が違うように。
お酒も中国の北方は白酒、南方は黄酒。そして白酒も黄酒も、その種類は計り知れない。
紹興はお酒の町ではあるが、紹興酒だけが中国のお酒ではないことを知っていただきたい。
あれだけの領土、他に銘酒がないはずはないのである。日本と同じように。
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